5月6日の日記

ここの音大での、
最後のオーケストラの本番が終わった。

曲もすごく難しかったし、
ソロもあったし、
皆で協力しあわなくてはいけない（いつもそうだけど）箇所が
何度もあった。

最後にお客さんだけでなく、
メンバーから拍手をもらった。

「きょうがいちばんたのしかったよ。あーすけがいてよかった」

何度も何度も、
お互いかわす、
たくさんのほっぺのキス。

飲み会も楽しかった。

Jともこれでバイバイ。
（少数でくまされた室内楽のコンサートも終わりました）
最後まで冷たいやつ。

昨日は、
ちょっとした卒業式の気分でした。

＊＊＊

飲み会終わって、
帰ってから、
酔った勢いでO君に電話した。

「コンサート、がんばったよ。学生最後だったんだ。皆上手だった」

ふーん、
なんて、そっけない返事。

怒りたくなる。

私がどんな風に音楽のこと思ってるかなんて、
音楽家じゃないO君に何もわかるはずない、
音楽家の気持ち、本番前の練習から、
本番直前のあの気持ち、
舞台の上の高揚や、プライド、何をかけてるとかとか意味なんて！！！

いっきに、
そういう感情が爆発しそうになった。


半泣きで

「必死で頑張ってきた彼女に、なんか言うことないの！？」




しばらく

無言だった。


「そばにいたら、だきしめてやれるのにな」

「よしよしして、おつかれさまって言って。
　違う世界から帰ってきたあーすけをまた自分のものにするんだ。」

「愛してる」



泣きたくなる。

この人は、本当に、
私のそういう複雑な気持ちなんて、わかんないんだ。

でも、わかりたいと思って、
必死なんだと思う。
でも、わかんないから、
すごく困ってるんだと思う。



ありがとう。

＊＊＊

皆、彼氏とおうちにかえっていった。
あーあ。
あーすけは今日もおうちにひとりぼっち。

ポストをのぞいた。

かわいい絵葉書が、
いちまい、にまい、さんまい！

全部O君からだった。

「今日は忙しくて電話できませんでした」

「今日はちょっと怒らせてしまったようだ、ごめんな」



7日から10日おくれて、
ごめんね、ってかえってきた。

すぐにお返事書こう。
こちらからも、ごめんね。
でもすごくすごく、ありがとう。